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千葉の大停電に遭いました。


親父の傍で雑魚寝しながら、もの凄い暴風雨が通り過ぎるのをひたすら待ちました。
令和元年 台風15号 ものすごい風と雨で家の外では色んなものが飛ばされる音、
何かが割れる音、誰かが叫んでる声、救急車やパトカーのサイレン、
窓が割れるかと思うほどの激しく叩きつける雨、それでも親父は眠っていました。

トイレのお世話だけ起こしてお世話が終わればまた寝る、の繰り返し。
僕はあまりの外の騒々しさに興奮して眠れずテレビをつけて深夜の台風実況を。
と、その最中にテレビの画像も冷房も扇風機も薄暗くしていた部屋の灯りも
全てが「プン」と消えてしまいました。

すぐさまカバンの中からいつも携行しているLEDライトを取り出してトーチ代わりに。
親父の世話に必要なものを見えやすい所に集めて並べてトイレまでの導線を整理。
夜明け前にお向かいの家の住人が大騒ぎしている様子を感じて顔を出すと
ガレージの屋根が飛んで行ったと話してくれました。
彼女は僕の幼馴染の姉妹の妹のほう、活発で男勝りで僕とよく遊んだお姉ちゃんに比べ
おとなしくて引っ込み思案で口数の少なかった妹さんとこの嵐をきっかけに
実に45年ぶりくらいに話をしました。
僕は土砂降りの」雨の中そのまま家の周りを見回り、飛んで行ったごみ箱や
吹き飛ばされたベランダの屋根のスレートなどを近所からかき集めて持って帰り
再びお向かいの彼女に声を掛けて家に入りました。全身ずぶ濡れ、停電で真っ暗。

翌朝明るくなってから外に出ると通りにはそこらじゅうの家の「何か」が散乱して
皆がそれらを分別して持ち帰っています。
うちの前の植木鉢も粉々に割れて転がっていました。

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台風が過ぎ去ったと安心したのもつかの間、今度は真夏のような暑さが襲ってきました。
停電で冷蔵庫の冷たい飲み物もすぐに温くなり、室温はぐんぐん上昇して体温並みに。
うちわであおいでも瀧のように流れる汗。脱水が命取りになる親父を守らなければ。

水分を飲ませようとしてもすんなり飲んでくれずうちわであおいでも寒いと言われ
認知症の年寄りは一筋縄ではいかないものです。体力の低下も心配。
停電はいっこうに復旧しないまま日が暮れていく不安、30℃以上の暑苦しい夕暮れ。
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食欲も落ちて気力も低下したまま最低限の栄養補助食品を摂らせて清拭をして就寝
僕も真っ暗な中で何もできないので午後8時と言う早い時間に寝る事にしました。
窓からの自然の夜風の生暖かさを感じながら小さな懐中電灯の明かりを頼りに過ごすと
遠い昔にボーイスカウトで何度も経験したキャンプ生活を思い出して懐かしかったり。

不思議と親父は何事もなかったようにすやすやと眠ってくれてトイレの回数も少なくて
翌朝は近所の人たち、僕なんか40年近く会ったことも話したことも無いご近所さんと
あーだこーだと立ち話をする良い機会に恵まれました。
災害に遭ったおかげと言うのもおかしいですが隣近所の人たちの暮らしぶりを知ったり
男手の無いご近所さんの片付けのちょっとしたお手伝いをしたり話を聞いたりして
あとで手作りのお菓子をもらったりして何だか良い関係を実感したり。

ラジオやスマホのニュースでは千葉の停電の復旧はまだまだ遅れていて、
明日以降も停電は続く、復旧のめどはたっていないなんて言ってがっかりしつつも
親父だけは涼しく寝てもらおうと、奇跡的に電気が復旧した隣町の弟夫婦の家に
親父の布団セットを運びこんで準備万端、お昼は冷蔵庫の中身が腐る前に食べようと
もうあほみたいになんでもかんでも食べてお腹をパンパンにして、さぁ親父を連れて
そう思った瞬間

テレビがついて 扇風機が回って 部屋の照明がついて・・・
皆で声をそろえて「あ、ついた」とその直後にお向かいの幼馴染姉妹のおかぁさんが
「電気ついたわよー!」って走って教えに来てくれました。
「よかったねー!」「電気が来たねー!」って町のあちこちで聞こえました。
まるでこの村にはじめて電気が引かれた日みたいな。

まだま大渋滞の道路だったり並んで大行列のガソリンスタンドだったり。
いまだに停電のままの地域や水道まで止まっているエリアもある中で
そのライフライン復旧のために必死に汗を流し駆け回ってくれている人たちがいます。
本当にご苦労様です。ありがとうございます。

水が出る事ガスが出る事、そして電気が通っていること。その大切さ。
いつも当たり前の事がいつもあるとは限らないこと、再認識しました。
いざとなった時のご近所や昔馴染みがいることの大切さも知りました。
災害に遭っても創意工夫して気持ちを前向きに、明るくふるまう事の大切さも。

親父は今はエアコンの効いた涼しい部屋で何も無かったように眠っています。
夕方、たまたま予定通りだった訪問ドクターに診てもらって軽い脱水症状と分かり
点滴をしてもらえて安定しました。

夕飯には食欲が無い親父のために僕と親父の好物のお蕎麦をゆでて食べました。
あまり気が乗らない親父に対して
「これ、お父さんの故郷の山形のお蕎麦だよ美味しいよ」ぼくは嘘をつきました。
認知症で末期がんで子供のようにおむつを汚してしまう親父に嘘をつきました。
でもその嘘で「そうか」と言ってモソモソ、ズルズルと蕎麦を手繰る親父を見て
この嘘はこれからも使わせてもらうよごめんねと心の中で詫びました。

日に日にやせ衰えて歩くこともままならなくなってきた親父に
まだまだこれからも僕は嘘をつくと思います。
「昨日より元気そうだね」
「そのうちまた山形に行こうね」
「大丈夫、これ食べたら元気になるよ」
「今日は血圧も脈拍もすごくいいよ!」
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その最後の日まで僕は親父に嘘をついていくと思います。

ごめんね、親父。おやすみ。
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by beach_house_2 | 2019-09-10 22:54 | 日記 | Comments(4)  

Commented by MMS at 2019-09-10 23:42 x
停電大変でしたね!異常な暑さの中、、、
本当にお疲れさまでした。
二人でお蕎麦食べられてよかった^ - ^
べーさんそれは嘘じゃないと思います。
優しさじゃないですかねぇ。嘘が悪いわけでもないし。
Commented by はなまる at 2019-09-11 10:44 x
停電大変でしたね。毎日凄く暑かったですよね
我が家はとなりの区ですが停電はまぬがれました
いつもお父さんとのお話には涙がでます
私の父もマックシィエクのバニラが大好きでした
マックの前を車で通るとゴソゴソ小銭をだして買ってくれって
ドライブスルーで買い渡すと「美味いな~」って言いながらすすります
初めて買ってあげた時は「これは美味い!」って感動してました♪(笑)
私も看取り介護をしましたがいっぱい嘘をつきました
嘘の中で最後まで言わなかった病名「肺癌」言えば良かったのか心残りでしたが
父のお友達からうすうす分かっていたと思うと聞きほっとしました
べーさんも辛いと思いますが「嘘」はお父さんの元気のもとになります
ずーっといっぱい嘘をついて下さいね。応援しています
Commented by 由貴 at 2019-09-12 10:42 x
千葉に住んで20年ほどになりますが、台風でこんなの初めてです。
私は花見川区ですが、停電になることもなく過ごせてますが、隣町は停電で信号も停止。この差は何でしょうね。
お父さん、あまり不便を感じず過ごせて良かったです。うちのうさぎのりずは、昨夜の稲光に目を白黒させてたので、しばらく抱っこしてました。
Commented by beach_house_2 at 2019-09-15 08:58
♪MMSさん
親父はたまにいつもと違う食べ物を出したら食べてくれるので
ひょっとしたら同じような食べものに「見た目」で飽きてるのかなと。
元気を出すためには必要な嘘もありますよね。

♪はなまるさん
お父様もマックシェイク好きでしたか。(#^^#)
うちの親父も最初飲んだ時は思わず「なんじゃこれ?」みたいな顔して
その次にチューチュー吸って「あー美味しい」と言いました。
その時の子供のような顔が印象的でした。
世の中には優しい嘘があることを知りましたよ。
ありがとうございます。

♪由貴さん
本当にすごい台風でしたね。停電を免れて良かったですね。
もうあんな強烈な嵐は勘弁してほしいですよね。
(+_+)

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